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踊れ難病患者トピックス>日刊スポーツ 2005/7/4 涙の細川4年ぶりV/男子ゴルフ


2005年7月4日 日刊スポーツ
涙の細川4年ぶりV/男子ゴルフ

<男子ゴルフ:日本ツアー選手権宍戸ヒルズ杯>◇最終日◇3日◇茨城・宍戸ヒルズCC(7147ヤード、パー70)◇賞金総額1億2000万円

優勝インタビューで、長男和広くんを抱いた細川和彦(右)は、二男和秋くんを抱いた玉枝夫人と涙を流す 細川和彦(34=フリー)がプレーオフを制して涙の優勝を飾った。首位に2打差の2位でスタートして69で回り、通算7アンダーで今野康晴(32)デービッド・スメイル(35)と並びプレーオフに突入。2ホール目で3メートルのパーパットを入れて、接戦をものにした。01年アコムインターナショナル以来4年ぶりのツアー8勝目。難病の潰瘍(かいよう)性大腸炎に苦しんだ男が地元・茨城で見事に復活し、この日35歳の誕生日だった玉枝夫人に最高のプレゼントを贈った。

 勝った細川が、飛びついてきた長男和広くんを抱き上げた。玉枝夫人の涙を見るともう我慢し切れない。4年ぶりの復活Vに男泣き。家族4人で抱き合った。この日は夫人の誕生日。「これほどのプレゼントはないでしょう」。約束した優勝カップを手渡した。

 プレーオフ2ホールの接戦を制した。会見では「(プレッシャーで)また病気になっちゃいそうだよ」と笑った。01年アコムインターナショナルでツアー7勝目を飾った直後、難病指定の潰瘍性大腸炎にかかった。下痢と食欲不振で17日間入院しても治らず、体重も10キロ減の68キロまで落ち込んだ。それ以来投薬が続き、00年には米ツアーにも参戦した男が「もうゴルフ人生が終わるかも」と覚悟した。

 いつ再発するかも分からない病気との闘いの中で、支えはやはり家族だった。車で約40分の自宅から駆けつけた玉枝夫人と2人の子供が見守る中、辛抱のゴルフ。首位に並ぶ7アンダーで迎えた18番ミドルでは第1打を右ラフに打ち込む窮地も、第2打は3メートル四方の木のすき間を抜く見事なリカバリーでパーを拾い、今野、スメイルとのプレーオフに持ち込んだ。1ホール目はバンカーからしのぎ、迎えた2ホール目。緊張のパーパットをしっかり入れて2人を振り切った。

 今季から契約した山本トレーナーとの筋力アップが実り、5度目にしてプレーオフ初勝利。何人もの地元の知人から「カズ、よかったな」と祝福を受けた。夏の時期の4度優勝して「夏男」と呼ばれてきたが、01年アコムに続く地元Vに「これからは通勤男と呼んでください」と笑わせた。【佐藤智徳】

[2005/7/4/10:09 紙面から]

写真=優勝インタビューで、長男和広くんを抱いた細川和彦(右)は、二男和秋くんを抱いた玉枝夫人と涙を流す

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